着物に関わる仕事「着物アドバイザー」って知ってる?

着付けをする女性

着物の着こなしにさまざまなアレンジを加えて楽しむ人が多くなり、和装に興味があるという方も増えています。
着物を着たり和風な小物が好きだったりという理由で、「着物に関する仕事に就いてみたいけれどどんな仕事があるのか分からない」という人もいるでしょう。そんな方々に向けて、今回は「着物アドバイザー」という仕事について紹介します。

▼着物アドバイザーって何をする人?

着物アドバイザーと聞いて、どんなイメージが浮かびますか?
「着物の着方を教える人?着物に関する相談に乗ってあげる人?」なんてイメージが浮かぶかもしれませんが、まさにその通り。
お仕事の内容は、勤め先によってそれぞれですが、着付け教室で着物の着方を教えたり、実際に着付けをしたりすること。着物選びや小物選びが苦手な方に向けて、さまざまなアドバイスをするのが着物アドバイザーの仕事です。
では、実際に着物アドバイザーを目指すには、どんな資格や知識が必要なのかを調べてみましょう。

▼着物アドバイザーに必要な資格

結論から言うと、必ずしも必要な資格はありません。
研修を経て経験や知識をゼロから身につけることも可能なので、勤め先によっては、未経験、無資格でも応募可能な場合があります。

しかし、全く資格がいらないとは言い切れません。
やはり、資格を持っていた方が就職で有利ですし、スキルが身について働きやすくなります。なので、今から進路先として考えている人は、次の資格取得を目指すことをおすすめします。

・着付け技能士

「着付け技能士」は、着付け技能検定を受験することで、得られる国家資格です。
階級は1級~2級に分かれており、受験には一定期間の実務経験が必要とされます。
着付け技能士の資格を得ることで、着付けに関する一定の技術と知識を有していることを証明できます。そのため、冠婚葬祭の場で着付けをしたい人や、独立して着物教室を開きたいという人には、オススメの資格です。

・きもの文化検定

「きもの文化検定」は、5級~1級に階級が分かれています。着物についての基礎から歴史、作りの工程、立ち居振る舞いまで、着物に関するすべての知識を身につけることができます。
5級・4級の合格率は平均80%程度ですが、2級以降は平均30%~15%程度に大きく下がります。着付けや手入れ以外にも、コーディネートや柄の意味、着物の価値を見極める力をつけることができるため、着物に関するさまざまなポジションで活躍できる力が身につきます。

▼着物アドバイザーとしての働き方

着物アドバイザーとして活躍できる場は多く、働き方もさまざまです。

・呉服店や着物販売店で販売員として勤める

着物アドバイザーとして最も主流な働き方は、着物を取り扱うお店で接客、販売を行うことです。
身につけた着物に関する知識を元に、お客さんの目的や希望に沿った着物を提案し、販売します。
特別な日に向けて着物を探している人や、普段着物に触れない人にとっては大きな買い物になるため、慎重になる人も多いです。どんな用途なのか、どういったものが好みなのかをしっかり確認し、寄り添ったアドバイスをする必要があります。
また、好みに合わせるだけでなく、小物などを使い、体型に合わせて一番美しく見える着こなしを提案することも重要な仕事になります。

・結婚式場で着付け師として働く

結婚式の場で、和装を選ぶ花嫁も多くいます。そんな方々を支えるために、結婚式場で着付け師として働く場合は、晴れ舞台にふさわしい着物を選び提案する力が必要。また、分刻みのスケジュールの中で着付けを行うことになるので、素早く綺麗に着付けをする技術も必要とされます。

・着付け教室で講師として働く

着付け教室で、着付けについて学びたい生徒に向けて、丁寧に教える仕事です。
どこかの教室に所属して講師になるだけでなく、開業して教室を開く場合があります。
不慣れな人に教える仕事になるので、着付けの技術に加え教える力も大切です。

▼着物アドバイザーになるには

着物アドバイザーについて紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
一見難しそうなお仕事ですが、「着物が好き」「着物について学び続けたい」という気持ちがある人にはピッタリなお仕事ですね。
必ずしも資格が必須ではないとお伝えしましたが、よりお客さんに寄り添った提案や接客をするためにも、資格や知識を身につけておきたいですね。
着物を学ぶ際、ファッションを学べる大学に通えば、専門知識をつけられるだけでなく、資格の受験に必要な経験年数の免除などを受けられる場合もあります。
資格の取得をすることで現場に出た際、即戦力として働くことができますし、自身のキャリアアップにもつながります。
着物アドバイザーという仕事に興味のある人はぜひ、ファッションを学ぶことができる大学への進学も検討してみてはいかがでしょうか?

着物を着た若い女性の後ろ姿